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【必読】ミャンマー人材の特徴や付き合い方

外国人材を採用しようと思ったものの、いったいどんな性格でどんな付き合い方をすればよいのか、初めはまったくわかりませんよね。

このページではミャンマー人材の特徴やオススメの付き合い方を解説します。
日本人だろうがアメリカ人だろうが、どの国民にもかならず短所はあります
良い面ばかりに気を取られず総合的な検討をお願いしています。

ミャンマー人材の特徴

簡単にミャンマー人材の特徴をまとめます。各見出しごとにそれぞれの詳細を解説します。

○1 簡単な英語が理解できる
○2 温厚な性格で協調性がある
○3 向上心が強い
○4 親日家が非常に多い
△1 家族との絆が非常に強い
△2 周りの意見に流される
△3 寂しがり屋

短所もありますが、総じて日本文化とは相性の良い性格です。

○1 簡単な英語が理解できる

ミャンマーは、19世紀初頭からの20世紀初頭までイギリスの植民地でした。
なので、英語に馴染みのある国です。
小学校1年生から1週間に3、4時間程度の英語教育が始まり、
大学では英語による教科書のみを使って授業が行われます。

当然、発音に訛りはあります。
しかし、実習生候補者で英語を話せる人もいますし、
エンジニアであれば非常に流暢な会話ができる方もいます。

会話でなくとも簡単な英単語であればほぼ全員が意味を理解できますので、
もし意思疎通に困った場合でも英語によるコミュニケーションがとれます。

ただし、”日本人の英語の訛り”と”ミャンマー人の英語の訛り”は非常に異なります。
たとえば「Bank(銀行)」という単語があります。
日本人の英語は「バンク」と発音しますよね。
(単語の最後の”k”を更に強調するような発音です)
一方、ミャンマー人の英語は「バンッ」と発音します。
日本人とは逆に、単語の最後の”k”をほとんど発音しません。

Bankだけではなく、Jumpは「ジャンッ」、Bookは「ブッ」など、
単語の語尾を発音せずに小さい「ッ」を入れるイメージで話すと良く伝わります。
(最初は難しいと思うので筆談もオススメしています)

ちなみに余談です。
下の画像はミャンマーの国民食「ンガピ」です。
(魚醤の一種でご飯にかけて食べますので、日本人にとっての納豆に近い存在かもしれません。)
上に書いた「バンッ」などの発音はミャンマー人独自のもので、
この発音を「ンガピ タン」と呼びます。
この言葉の意味は、「ンガピを食べすぎて英語の発音がちゃんとできない」というユーモアを含んだ言葉です。
すでにミャンマー人材を受け入れている会社・組合の方は、英語でのコミュニケーションに困った時、「ンガピ タンで話さないでください」と言ってみてください。
高い確率で笑いが起きます。
日本人も人のことを言える発音では無いので、フォローも含めて
「わたしは スシ(寿司) タン です。」と言ってみてください。
爆笑間違い無しです。

ンガピ

○2 温厚な性格で協調性がある

敬虔な仏教徒からなる国民性のため、非常に優しく温厚な性格です。
他人に分け与える・施しをすることで徳を積めるとの考えから、
友達や家族・仕事仲間はもちろん、路上の浮浪者にまで食べ物やお金を寄付します。

私の好きなミャンマーのマナーの例をあげます。
バスの中では、老人や女性に座席を譲る光景は、一度乗れば必ず目にします。
バスで立っている人の手荷物を座っている人が持ってあげることも、
ミャンマー独自の優しいマナーの一つです。

自己主張が強くなく、周囲の空気を読んで行動する点は日本人に非常に近い性格です。
すこし(かなり?)恥ずかしがり屋に見えることもありますが、
非常に心優しく周囲を気づかってくれるミャンマーの方々には、
私たちも見習うべき点がたくさんあると思います。

○3 向上心が強い

これからの発展に注目されるミャンマーですが、現在の経済状況は思わしくありません。
ミャンマーで最も繁栄しているヤンゴン市内でも、
大学新卒のホワイトカラーで月給は2~3万円、
ブルーカラーの職種や地方都市になると、月給1万円強で働くしかありません。
従って海外で働くことを夢見る若者が多いのです。

ヤンゴンでは、日本語はもちろん、英語・韓国語などの語学学習塾だけでなく、
パソコン塾やビジネススクールなど、多様な教育機関が多く存在しています。
したがって、地方出身者はまずヤンゴンに来て学び、
その後海外へ行くことを目標としています。

日本で働くことの目的として、家族のためにお金を稼ぐことはもちろんですが、
スキルアップの面でも多くを学びたいと考えている方が多いです。
規律正しい文化、論理的思考力など、日本から見ればまだまだ至らない点もありますが、
教育すれば必ず吸収し、会社の力になれると信じています。

○4 親日家が非常に多い

戦時中、ミャンマー領土で英軍との戦闘に負けて敗走する日本兵をこっそりと
かくまってくれ、食料などを分け与えてくれたのはミャンマー人でした。

戦後では、日本が極端な食糧難で困っていたとき、独立したばかりのミャンマーが
非常に安値でミャンマー米を輸入して助けてくれました。
にもかかわらず、米を自給できるようになるとミャンマー米はまずいと言ってみたり、
戦時中にタイからミャンマーをつなぐ大鉄道建設の際には、
日本軍はミャンマーの若者を集め10万人を餓死させたなど、
当時ミャンマーへひどい仕打ちをしたのがわれわれ日本人です。

しかしその後、日本が最初に戦後賠償協定を結んだのはミャンマーでした。
ODAとして水力発電所を建設したり、トラックを提供したり、
現金も含めた数多くの援助について、今ではミャンマー国民に認めてもらっています。

逆に今では、タクシーに乗るとドライバーから、
「日本のおかげでたくさん助けてもらっている。本当にありがとう」
言われることも少なくありません。
そういった歴史的背景や、日本製品の品質の高さを認めてもらっており、
(トヨタをはじめとした日本車がミャンマーを走る車の9割前後を占めています)
日本は信用できる国という評価が一般的です。

会話クラス

△1 家族との絆が非常に強い

メリット:日本で働いても家族からのサポートは手厚く、心の支えとなります。
デメリット:想像以上に絆が強く、親の言うことに従うしか無い場合があります。

日本人からすると、信じられないくらい家族を大切にします。
その分、家族への仕送りのため、将来のスキルアップのためという
モチベーションで仕事に取り組む姿勢はすばらしいです。

しかし、ミャンマーにおいても、家族が風邪を引いただけで
しかも他の家族がいるにも関わらず、看病のため(?)仕事を休むのは
未だに理解できないミャンマーの文化のひとつです。

弊社でも、これからは更に家族との繋がりを強める必要があります。
もし家族にトラブルがあった場合、出来るだけ詳しく状況を聞き
本人の希望について具体的に話しあい、今後の方針を相談してサポートいたします。

△2 周りの意見に流される

メリット:会社の方針や上司の指示に素直に従ってくれる。
デメリット:誰かが言っていた/ネットで見た、自分に都合の良い情報を鵜呑みにする。

日本人から見て、それは無いだろうという行動がときおり見られます。
結局、もとをたどると「○○が言っていたから」という所に行き着きます。

親や目上の人の言うことを尊重するといった文化や、
軍事政権下での教育システムの悪影響、
つまり、先生が言ったこと・教科書に書いてあることを
そのまま丸暗記して回答しなければ不正解になるなどが影響しています。

一度手順を教えれば、退屈な仕事でもそれに従って行動する点は
扱いやすいとうつるかもしれません。
(例えば「どうしてこの仕事はこうやるんですか?」という質問はほぼありません。)

今はFacebookもあり、日頃よりあることないことの情報が共有されています。
正確な情報共有はもちろんですが、人材との信頼関係の構築を重要視してください。
良い給料、良い住居を与えることは確かに重要ですが、それだけでは足りません。
ミャンマーの文化や考え方を理解した上で、尊重することが大事です。
(我々もまだまだ全然できておりません)

日頃から冗談を言い合ったり、遊びに行ったり、些細なことでも構いませんので、
人材の考え方を理解していただくことが最重要です。
(我々もまだまだ全然できておりません)

△3 寂しがり屋

メリット:飲み会・社員旅行など、昨今の日本人が敬遠するイベントが大好きで社内活性化に繋げられる。
デメリット:日本人のコミュニケーションは「希薄で冷たい」と思われる可能性がある。

ミャンマー人材との付き合いで一番むずかしいところかもしれません。
昨今の日本と異なり、子どもは家族だけでなく近所ぐるみで面倒を見ます。
また、おどろくほど初対面の人ともすぐに仲良くなる傾向があります。

プライバシーという考えはミャンマーにもありますが、
プライバシーの一線が日本とは大きく異なります。
例えば、面接時に「ちょっと言いにくいかもしれないけど、恋人はいますか?」
という質問をされることがありますが、ミャンマーでは全く失礼ではありません。
むしろそういう些細なことからコミュニケーションを心がけてください。
(ちなみに念の為、下ネタは一部男性のみとした方が安全です。)

私も以前、弊社スタッフと仕事以外ではほとんど口をきかない時期がありました。
日本で平社員として働いていたとき、それが楽だったからです。
しかし、ミャンマーの方にはその対応は厳禁です。
「冷たいし、怖い人だ」と思われてしまいます。
前述の通り、ミャンマーは非常に空気を読む国民性がありますので、
勝手に”自分は嫌われている”と勘違いし、
仕事で必要な情報も上がってこなくなる可能性があります。

社員旅行や飲み会を実施する会社はミャンマーでは大変喜ばれます。
弊社でもなるべく飲み会(ミャンマー女性はやっぱり飲みませんが)を開催します。
社員旅行は、以前、軽口を叩いてしまい承認してしまったのですが、
業務都合上キャンセルにしてしまい、いまだに恨まれています。
 (バスで片道9時間、2泊3日の社員旅行に行きたい日本人は
  絶対にいないと思うんですが…これがミャンマーとの文化の違いです。)

飲み会・社員旅行に限らずミャンマー人は催し物が大好きです。
彼らとのコミュニケーションを通じて、会社の一体感・連帯感が生まれるはずです。

ミャンマー人材との付き合い方

キーワード:家族のように/親友のようにコミュニケーションを取る

・会社で飲み会を開く
・社員旅行やイベント(ボウリング・カラオケ、BBQなど)を開く
・自分の家に招く
・家族を紹介する/(写真で)
・ミャンマー人材の家に遊びに行く
・土日に観光やイベントに誘う
・Facebookで友達になる
・Facebookの投稿にいいね!をつける、コメントする。
・LINEやMessengerで日本語メールでやり取りする
・仕事や日本の文化について腹を割って話す
・ミャンマー文化について教えてもらう
・ミャンマー語を教えてもらう
・挨拶だけミャンマー語にする(おはようございます=ミンガラーバー)
・ミャンマーの家族の話を聞く
・ミャンマー料理を振る舞ってもらう  などなど…

 

いかがでしたでしょうか。

現在の日本は、仕事が早い人、正確な人、
独創的なアイディアを持つ人などが尊敬される風潮にあります。

一方、敬虔な仏教徒であるミャンマー人は、涅槃(ねはん)、
すなわち極限の悟りの境地に到達した人が一番尊敬されます。
涅槃に達するということは、欲や怒り、ねたみなどの煩悩から一切開放されることです。
すなわち、ミャンマー人にとっては、仕事がめちゃくちゃできる人よりも
素晴らしい人間性を持った人が尊敬されるのです。

いくら日本に素晴らしい技術があろうが、給料が高かろうが、安心・清潔であろうが、
それを必要以上に誇るようなことはしないでください。
謙虚な心で向き合い、相手の文化もある程度理解し尊重することが、
ミャンマー人材のみならず、他の外国人材との付き合いでも重要になるはずです。
(我々もまだまだ全然できておりません)

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